『もうすぐピカピカの1年生!』

私は、寒いのが嫌いです。苦手とかそういうのではなく、明確に嫌いです。だから人一倍『春』が待ち遠しい。会社名も『春咲花』だし。先日、20℃近い気温を経験し、心も体も春の訪れを体感してしまったから、そこからの冬への逆戻りは相当こたえました…。そんな冷え切った私の心に、パッとお花が咲くような嬉しい”おてがみ”が届きました。

あまりに嬉しい出来事なので、ちょっと長くなりますが経緯からお話しさせてください。
当社は “さいか亭” という喫茶店を運営しておりまして、管理栄養士が献立を立て、調理師の手料理によるお食事を毎日 日替わりでご提供しております。近隣へは配達のお弁当もしており、もちろんテイクアウトもやっています。

2020年11月頃だったかと思います。同じ雑賀地区にある雑賀幼稚園の当時のPTA会長様から突然のお電話をいただきました。お電話の内容は
「雑賀幼稚園で、週に1回でも さいか亭 のお弁当を配達してもらえないでしょうか?」
というもの。お子様へのお食事の提供なので、いろいろクリアすべき課題はありそうなのは想像できたのですが、当社の基本理念であります『地域に必要とされる社会資源の一つとなれるよう』というところにピッタリ合致すると思い、すぐに実施に向けての検討に入りました。

数日後にはPTA会長様のお申し出をお受けする旨の返答をし、面談もいたしました。おっしゃるには
「幼稚園は家庭からお弁当を持参します。各々が子供に食べてほしいものや子供が好きなものをお弁当で持っていく。だけど、卒園して小学校に通うようになると給食が始まります。クラスのみんなで同じメニューを同じ食器で食べる。この体験が幼稚園ではなかなかできません。家庭の味ではないメニューを、友達と一緒に食べるという経験をさせてあげたい」とのこと。

素晴らしい発案をされるPTA会長様だなぁと感服したものです。なるほど、これも”食育”のひとつか…と。

その後、幼稚園の園長先生や行政の方との面談をしたり、保護者の方にお越しいただいての試食会をしたり。当社としては設立後初の大きなチャレンジで、常にドキドキ、そしてワクワクしておりました。

そして、2021年2月、いよいよ『雑賀幼稚園 お弁当』スタート
初日、先生方に感想をうかがうと「みんなきれいにおいしく食べましたよ」とうれしいお言葉。
初年度の園児さんには数回しかご提供できなかったのですが、卒園後、PTA会長様のご家族様とお子様がお礼に来てくださり、これも本当にうれしかったなぁ。

その後、週1回のお弁当は週2回になり、お弁当を配達に行くと子供たちがキャーキャー手を振ってくれるようになったりして。おこがましくも、陰ながら子供たちの成長に貢献できていると思うと誇らしく思ったりもして。

そして2022年3月17日に、年長の皆さんはご卒園となりました。卒園児の皆様、保護者の皆様、ご卒園おめでとうございました。

その前々日の15日、卒園児の皆さんにとっては最後のお弁当。いつものお弁当にかわいくラッピングをしたイチゴを添えて、心ばかりの卒園のお祝いです。
のちほど先生から「子どもたちがイチゴのプレゼントをすごく喜んで!今日もみんなおいしく食べました!」と。
(このイチゴのプレゼント、写真に撮ったんですが、撮影者井上の腕があまりに悪く、掲載に堪えないと判断し断念…。すごくかわいらしかったのに…。せめて園児のみんなと先生の思い出に残してください)

そして昨日、2022年3月22日、今年度最後のお弁当の配達の日。先生から大きな封筒をいただきました。
中身は “さいかようちえんのみんな” からのおてがみでした(写真)。

『もうすぐピカピカの1年生!』

そのお返事をここで書くよ。見てくれるといいなぁ。

さいかようちえんのみんなへ
おてがみありがとう!
合同会社春咲花ではたらく おにいさん・おねえさん(おじさん・おばさん?)はうれしかったよ! ほんとうにうれしかったよ!
いつもたくさんたべてくれてありがとう!

そつえんじのみんな、しょうがっこうではおいしいきゅうしょくをいっぱいたべてね!
またかぞくで さいか亭 にたべにおいでね!

そんなわけで、この先いくら気温の揺り戻しがあろうとも、私の心はもう『春』なのです。
やっぱり『春』はいいなぁ。うちの会社も春咲花だし…。

※おてがみは、しばらくの間 さいか亭に掲示させていただきます。ぜひご覧ください。

(井上)

『もうすぐピカピカの1年生!』